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  • m-tanaka10

馬術競技の裏側(裏方)について


馬術競技の裏方、どんな仕事があるかご存知でしょうか?


まず、どんなスポーツでも

競技・試合を実施するにあたって絶対に必要な役割がいますよね、

そうです審判員です。


競技会の規模にもよりますが、

4.5人ほどの人数で担うことが多いです。


審判員はどんな仕事をするのかといいますと

障害競技では、・タイムの計測・落下障害のカウント・点数の計算

馬場競技では、・演技の採点・タイム計測・点数記録やコメントの記入

といった具合です。


ほかにも、スチュワートという参加人馬の馬装や馬の管理に問題がないかチェックする役割をもった審判もいます。

競技の開催、進行に欠かせないのが審判です。


次に紹介するのはコースデザイナー。


※画像はイメージです

障害競技のコースを図面に設計し、馬場に図面を落としていく役割を担います。


この画像のように、開催場所の馬場の広さ、形状に合わせて

あらかじめ紙面上にコースを描いておき、実際の馬場では

距離や間隔などの微調整をとりながら、障害を組み立てていきます。


このコース表には書かれていませんが、

障害と障害の距離はコースデザイナーがあらかじめ設定しています。



例えば、1番から2番、4番のBから5番、6番から7番、8番から9番は

距離が設定されており、巻尺で測定しながら組んでいきます。

この距離は公表はしていないので、選手は下見の際に

自分で障害間を歩いて距離を計って、何完歩で走ろうと予習しています。 ざっくりですが、人の4歩で馬の一完歩です。


一見、簡単そうなコース作成ですが、開催場所の馬場によって

傾斜や砂の薄さなどのクセがあり、それも考慮しなければなりません。

また、参加人馬のレベルや競技会の目的によっても、

コースの難易度を設定する必要があります。


例えば、参加者に楽しんでもらうのが目的であれば、

難しくする必要はありませんし、逆に賞金が高額で真剣勝負になる場合は難易度を高くする必要があります。


ここで、競技の裏側解説とは少し離れますが、

コースを走行する際に求められるポイントについて触れてみましょう。


先ほどのコース表をみながら解説していきましょう。

スタートは馬場の手前側。ちなみに、入退場口は両矢印で表記されています。

1番障害から2番障害は右に振られているため、おそらく馬は右手前で走行します。


しかし、3番障害は思いっきり左に振られているので、右手前のままだと3番障害進入の際、膨らんでしまう可能性があります。



ここで求められるのは、2番障害の飛越から着地する間に騎乗者は

3番障害を目視で捉えて、左手前が出やすいバランスで飛越をすることです。


次は3番から4番のダブルですが、2番3番が距離があるので勢い良く

3番を飛越する人が多くなりそうですが、4番のAB間は1完歩の距離しかないので、

勢いが良いまま4番のAオクサーを飛んでしまうと、

AB間の1完歩の距離が縮まってしまうと同時に、

4番Bの垂直障害の踏切位置が近くなってしまうため、

4番Bを落下させる可能性が高まります。


そのため、3番の飛越したあとは、勢いを保ちつつ、

馬のバランスを起こしてある程度の収縮を求めながら

4番Aに向かうことです。


と、こんな感じでたった4つ飛ぶだけでも、

これだけのことを頭に入れて走行しなければなりません。


こうやって口頭では説明できますが、よしじゃあやって見せてと言われると

10分の3しかできないと思うので、障害の技術について

詳しくつっこむのはお控えください。


では、話を競技の裏側に戻しましょう。

コースデザイナーはコースを設計し、実際に組んでいくわけですが

10個前後ある障害をコースデザイナーだけで組んでいくと

とんでもなく時間がかかりますよね。

そこで、競技補助員という人員が必要となります。


競技補助は主に競技の進行が滞りなく進むように業務が割り振られ、

・障害の組み立て・競技中に落下したバーのかけ直し・レイキかけ

・入退場口の開け閉め・準備馬場での呼び出しなど

多岐にわたるため、もっとも人数が必要な役割です。


審判やコースデザイナーと違って、特に資格は必要ないので

多くは開催近隣の大学馬術部員が担うことが多いようです。

また、学生の参加が難しい場合はシルバー人材に来てもらうこともあるようです。


障害の組み立ては約20分で完了しなければならないので、

かなりスピーディーに進みます。

が、バーや袖はかなり重いので体力・筋力が必要な仕事です。


スタートはコース内にあるスタートライン、ゴールラインを

馬が通過した瞬間に旗を振って、合図を出します。

この旗を振った瞬間に、審判棟にいる審判員は

手元のストップウォッチで走行タイムを計ります。



計測器がある場合はセンサーで通過を感知し、自動計測しますが

センサーにエラーが発生した際のバックアップを

ストップウオッチで計測しています。



このような競技補助も競技運営において大事な役割を担っています。


今回紹介した3つの役割、審判、コースデザイナー、競技補助は

実は馬に関わったことがない、乗ったことがない方でも

仕事として請け負うことができます。


審判、コースデザイナーは日本馬術連盟の会員となり、

資格を取得する必要がありますが、初級となる3級は、実技はなく

規定集を索引しながらの辞書引き試験となっているので

予備知識がなくても合格する人が多いようです。


興味がある方は日本馬術連盟のホームページの資格関連のリンクで

詳細を調べてみてはいかがでしょうか。

URLを載せておきますので、参考にしてみてください。


以上、馬術競技の裏側、運営の紹介でした。


日本馬術連盟

資格関連 

https://www.equitation-japan.com/index.php?menuindex=download_rule&acno=20



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